2年ぶりに瀬戸内を旅行しました
高松から豊島・家浦港に渡り、レンタサイクルを借りてまず向かったのは豊島美術館。過去2回の瀬戸内旅行では、犬島に行くためにフェリーの乗り継ぎで一度訪れているのですが、豊島をしっかり回ったのは今回が初めて。その時は1時間くらいしか時間がなかったので、ご飯を食べただけ。
道中はのどかな田舎道をサイクリングしながら、峠を越えると一気に視界がひらけ、瀬戸内海を望む斜面いっぱいに棚田が。この日は天気も良かったので最高でした。
猫ちゃんがお出迎え。この猫めちゃくちゃ人馴れしてて私のお股にすりすり。
めっちゃかわいかった。
豊島美術館
〒761-4662 香川県小豆郡土庄町豊島唐櫃607
Tel : 0879-68-3555
Fax : 0879-68-2182
開館時間:
3月1日 〜 10月31日
10:00 〜 17:00(最終入館16:30)
11月1日 〜 2月末日
10:00 〜 16:00(最終入館15:30)
休館日:
火曜日(3月1日〜11月30日)
火曜日から木曜日(12月1日〜2月末日)
※ただし祝日の場合は開館、翌日休館
※ただし月曜日が祝日の場合は、火曜日開館、翌水曜日休館
鑑賞料金: 1,540円 ※15歳以下無料
Contents(目次)
豊島美術館の収蔵作品は空・光・風・水のインスタレーション
美術館というと、絵画や彫刻作品を収めて展示している場所が一般的ですが、この美術館にはそういうものはありません。美術館全体が大きなインスタレーション作品。
人が一人か二人やっと入れるくらいの入り口をくぐると、静寂が訪れます。入り口からは空間全体が見渡せるのですが、学校の体育館ぐらいの広さでしょうか。白色の優しい曲面をもったコンクリートが屋根となり、壁となり、地面となり、その空間を包み込んでいます。
無音ではなく、静寂。鳥のさえずり、カラスの鳴き声、近くの農作業の音、船の汽笛、風に揺れる木の音。自然の音が大きな空間に反響して自然のBGM。このタイミングで全身鳥肌。一気に作品に引き込まれます。
天井にはぽっかりと空いた丸い穴が2つ。そこから自然光がすっと差し込みます。天井の穴からは外の森や青い空、雲、豊島の風景。この空間に入った瞬間、訪れた人みんなが息を呑み、ただただ立ち尽くします。ふと足元に目を落とすと、小さな水滴がいくつも。
水滴をたどると大きな泉が現れていました。その泉は太陽に照らされていて、きらきら。この水滴は、地面から少しずつ少しずつ湧き出していて、他の水滴と合わさると大きくなったり、地面の低い方に流れていくことで途中で分裂して小さくなったりを繰り返していました。
地面に腰をおろしてぼーっとしてたら、気づいた時には2時間くらいここにいました。いや、とても素敵な空間だった。内部の様子は写真NGだったので、ポストカードで。
作者は、内藤礼、西沢立衛
内藤 礼(ないとう れい)
1961年生まれ
彫刻家。ひそやかで繊細な造形作品と、それを配置し鑑賞する緊張感のある空間からなるインスタレーション作品などを作成。
直島・家プロジェクト「きんざ/『このことを』」など
豊島美術館の「母型」は、一日を通して、いたるところから水が湧き出す「泉」です。ふたつの開口部からの光や風、鳥の声、時には雨や雪や虫たちとも連なり、響き合い、たえず無限の表情を鑑賞者に伝えます。静かに空間に身を置き、自然との融和を感じたとき、私たちは地上の生の喜びを感じることでしょう。
出典:http://benesse-artsite.jp/
内藤礼|1985-2015 祝福
西沢 立衛(にしざわ りゅうえ)
1966年生まれ
建築家。プリツカー賞など建築にまつわる受賞多数。建築家 妹島和世とは共同で「SANAA(Sejima an Nishizawa and Associates)」を立ち上げ、金沢21世紀美術館など作品多数。伊東豊雄事務所での経験あり。
一滴の水が地上に最初に落ちた瞬間のような形を想起させる豊島美術館。広さ40×60m、最高高さ4.5mの背の低いコンクリート・シェル構造の建物には柱が1本もなく、2つの開口部からは周辺の自然をダイレクトに取り込みます。敷地内の植栽は全て豊島内に自生する雑草群で構成され、棚田の風景を眺めながら美術館へとつながる遊歩道を巡ることで、土地が持つ美しい風景と歴史を感じることができます。
GA ARCHITECT 妹島和世+西沢立衛 2006-2011
豊島美術館限定のグッズ
美術館併設のカフェでは軽食やグッズが販売されている。今回もともと来る予定だった妻が妊娠して来れなくなってしまったのでお土産を。「紙ものがいい」というので、内藤礼がデザインしたかわいいマスキングテープとイイダ傘店のレターセットを購入。ポストカードは自分の思い出用に。
他にも限定グッズとして、トートバッグなど、このショップでしか買えないものも。家浦港にもおいてあったが、Tシャツが可愛かった。
最後に
とにかくまた訪れたい美術館。本当に本当に良かった。
リセットしたい時、人生の節目のとき、そんな時に訪れたい大切な場所を見つけることができた。
内面を見つめるられるとても素敵な空間なので、是非足を運んでほしい。
女子一人旅もけっこういました。