東京文化会館 前川國男設計の力強い代表作はモダニズム建築の傑作

東京文化会館の外観

上野駅の公園改札を出ると目の前にドンと現れるのが、前川國男が設計した「東京文化会館」です。

東京文化会館のロゴ

公共建築を多く手がけている前川國男の中でも代表作的な位置づけの建物で、1961年に東京都開都500年事業として建てられました。「首都東京にオペラやバレエもできる本格的な音楽ホールを」という要望に応えた建物で、内部の音響は「奇跡の音響」とも呼ばれるほど素晴らしい音楽ホール。

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東京文化会館を設計した前川國男とは

前川國男の写真

前川國男(まえかわくにお)
1905年5月14日 – 1986年6月26日
日本の建築家。ル・コルビュジエ、アントニン・レーモンドの元で学び、モダニズム建築の旗手として、第二次世界大戦後の日本建築界をリードした。丹下健三、木村俊彦は前川事務所の出身であった。

代表作に、「国立国会図書館本館」「京都会館」「東京都美術館」「紀伊國屋書店新宿本店」「国立音楽大学講堂」など。

モダニズム建築の傑作
前川國男の代表作

東京文化会館のロゴ

建物はコンクリートが主材料で、外観はとても重厚感のある作りです。建物の外に突き出すような反り返ったこの「ひさし」は前川國男建築にはよく見られます。前川國男の建築は建物内部にとても太くて大きいコンクリート製の柱が林立していたり、建物の中に建物があるようなつくりが特徴です。コンクリート中心の近代建築なので無機質に見えるかもしれませんが、実は曲面が多かったり、柱も角が取れていてつるつるしていたりと、実はとても有機的です。一言で言うならダイナミックな建築と言えるでしょう。

東京文化会館のひさし







東京文化会館の装飾&内装はおしゃれでかわいい



前川國男建築は内装や建具の装飾も魅力の一つ。


「レトロ未来感」と私は呼んでいるんですが、スタンリー・キューブリックの映画の中に出てくるような「モダン」な装飾が時を経ても色あせない魅力を放っています。

東京文化会館の壁
この内壁好きです。

東京文化会館の床





この扉もとても曲線が美しいし、水玉みたいなこの柄がかわいい。



無機質な「鉄・ガラス・コンクリート」の世界にビビットな色が鮮烈に映えます。

内壁やカラフルな客席がカワイイ「奇跡の音響」を持つ東京文化会館のホール

東京文化会館のホール内

クラシックやオペラのコンサートがよく開催されるホールで、イベント以外では普段は中にはいれません。私は妻が好きな矢野顕子と上原ひろみのコンサートで一度訪れたことがあり、矢野顕子のライブそっちのけで「この建築すごい。やばい」と一人で盛り上がっていました。



このホールの座席の色がカラフルで良いのですよね~。最近建築以来そのままだった座席のシートを張り替えたそうな。

日本の公共建築百選に選ばれた東京文化会館



日本の公共建築百選にも選ばれている東京文化会館。一度訪れると、タイムスリップしたような、映画の中にいるような不思な感覚になるとても素敵な建物です。東京文化会館の向かいには師匠のル・コルビュジエが設計した国立西洋美術館もありますし、美術館や動物園に訪れたついでに是非足を運んでみてください。

東京文化会館の外観

東京文化会館

〒110-8716 東京都台東区上野公園5-45
Googlemapで地図を見る

TEL:03-3828-2111
チケットサービス:03-5685-0650

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