【3分で分かる】会田誠って誰?わからないから教えて!

現代アートや建築にまつわる様々な「わからない」を3分で解説する「3分で分かるシリーズ」

会田誠について、3分で分かります!

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会田誠(あいだまこと)って誰?

会田誠の肖像写真
By Chiou Hsinhuei

・1965年新潟生まれ(52歳)
・東京芸術大学 大学院卒(油絵専攻)
・ロリコン趣味な少女を描くことが多い
・戦争画やグロいもの、安倍首相の格好で演説する風刺の強い動画などのパンチの効いた作品が多い
・作風は現代的だが、日本伝統の様式美も多く参照されていて、実はとても日本的。
・実はエッセイや小説がとても面白い。文才がすごい。
・「取扱い注意の画家」と言われることがある。

会田誠って何が有名なの?

・女の子がキングギドラに犯されている『巨大フジ隊員VSキングギドラ』が有名


出典:http://artscape.jp/focus/10066870_1635.html
高橋コレクション蔵
Courtesy: Mizuma Art Gallery

・セーラー服を着た女の子の髪の分け目が、田んぼのあぜ道になっている『あぜ道』が有名

出典:http://artscape.jp/focus/10066870_1635.html
豊田市美術館蔵
Courtesy: Mizuma Art Gallery

・たくさんのスクール水着を着た女の子が滝で遊んでいる『滝の絵』が有名

出典:https://www.fashion-press.net/news/gallery/4544/70708
国立国際美術館蔵
Courtesy: Mizuma Art Gallery

・世界大戦中の「戦争画」を題材にした『戦争画RETURNS』シリーズが有名

出典:https://www.fashion-press.net/news/gallery/4544/70705
高橋コレクション蔵
Courtesy: Mizuma Art Gallery

会田誠がもっとわかるエピソード

1,「日本的な美」が数多く取り入れられているので評価◎

会田誠の作品には、浮世絵や明治期の日本画、昭和戦前戦後の戦争画の様式、現代のオタク的な漫画やアニメーションの技術など様々な「日本的」要素が含まれている。

見ればみるほど「きちんと絵を勉強した上で描いているんだな」ということがしっかり分かる。こういった点から村上隆や奈良美智などと合わせて「ネオ・ジャポニズム」と言われたりする。

例えば、『巨大フジ隊員VSキングギドラ』は、葛飾北斎の浮世絵『蛸と海女』のような構図。


出典:http://artscape.jp/focus/10066870_1635.html
高橋コレクション蔵
Courtesy: Mizuma Art Gallery

例えば、『美しい旗(戦争画RETURNS)』は、俵屋宗達の『風神雷神図』の風神と雷神が左右対象に向き合うような力強い構図。そして屏風に書いているという点。


出典:http://open-air-museum.org/event/event-2500/attachment/attachment-0-48
高橋コレクション蔵
Courtesy: Mizuma Art Gallery

例えば、『灰色の山』や『ジューサーミキサー』は、藤田嗣治(レオナールフジタ)の『アッツ島玉砕』にも見られるような非常に緻密なグロさ。


出典:https://www.fashion-press.net/news/gallery/4544/70714
タグチ・アートコレクション蔵
Courtesy: Mizuma Art Gallery

2,フェミニストからの強いバッシング「森美術館問題」

2012年に開催された森美術館での個展「会田誠展:天才でごめんなさい」では、性暴力や児童ポルノを肯定する表現だとして物議を醸した。ただ、会場では性的表現が強いものについては18歳未満が閲覧できないようにしたり、会場の入口に注意書きがされて、見たくない人にはきちんと見なくても良いような配慮がされた。

下記はそれらの問題の概要が把握できると思う。
会田誠展「天才でごめんなさい」(森美術館)問題まとめ一覧:2013年2月
https://togetter.com/li/453762

森美術館における「会田誠展」の性暴力展示に抗議を(フェミニスト団体)
http://paps-jp.org/action/mori-art-museum/

澁谷知美「会田展問題について今、思っていることをとりあえず書きだしてみる(ver.2)」
http://shibuya.txt-nifty.com/blog/files/handout2.pdf

3,変態である


会田誠の著書は、文章にリズム感があり、とても面白い。だが変態である。1番「ヤバイ」のは青春と変態 (ちくま文庫)という著書。高校生の会田誠が、スキー部の合宿で訪れたスキー場で、女子のトイレを覗き、同じ部員のあらわになった性器をのぞき見る、という話。ぜひご一読をおすすめする。

最後に!会田誠をもっと詳しく知りたい方はこちら

下記は変態的ではなく、単純に現代アート論として面白い著書。
カリコリせんとや生まれけむ (幻冬舎文庫)

美しすぎる少女の乳房はなぜ大理石でできていないのか

TED Tokyoでの講演

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