今回行った展覧会:奈良美智 for better or worse works1987-2017 (豊田市美術館)
奈良美智の大回顧展
僕は自分の世界観を作り上げた色々な事象を豊田市美術館に並べてみるところから始めようと思っている。10代の頃から集め始めたレコードや昭和風の人形たち、本棚の中の思い出深い書物。そして、80年代から始まる自分の絵画史だ。世界に散らばっている、自分が思うところの代表作をここに集めてみることにした。
今回は奈良美智の展覧会に足を運んでみた。
金曜日の仕事終わりに、「奈良美智見に行こう」と妻を誘い夜中に新東名を爆走し、到着。
朝まで休んで「暖家」でモーニング食べて、いざ会場に到着。朝いちで先頭に並びました。
たまに奈良さんの作品は見る機会があったのですが、そんなに心惹かれてはいなかったのが正直。でも今回本当に行ってよかった。
絵画、彫刻、インスタレーションなど全部で100点が展示されており、豊田市美術館めいいっぱい使った展示のため、とてもゆっくり見られる。
このチケットは前売りとかによって絵が違うらしく「絵は選べません」という注意書きが(笑)
世界中から作品が集められており、これだけの回顧展はもう見られないだろう。(巡回もしないよう)
作品としっかり対話できる展覧会
近年の有名アーティストの展覧会はどうしても人が沢山いて、ゆっくり作品と対話するのが難しい。(ミュシャも草間彌生も歩きながら見る感じ、、、)
それがなくて良かった。
奈良さんの作品はこちらをじっと見つめているようで、どこか違うところを見つめているようで、その視線の先には何かがあるような、そんな作品がおおい。
結構感性揺さぶられる展覧会だった。
今回のお気に入り作品のポストカード。
モチーフ(女の子)は変わらないんだけれども、時間を経るごとに奈良さんの表現手法が徐々にブラッシュアップされて行って、より魅力的になっていくのが分かる。後期作品になるほど光の表現が加わっていって、空気感がひしひしと感じられるような気がした。
あと、とても良かった(泣いてしまったのは)『ハートに火をつけて』(今回は館内撮影禁止だったので過去の展覧会のもの)
10分ぐらい佇んでしまった。完全にやられた。3回戻ってきた。
グッズもかわいい
他にもクラフトテープとかすごく可愛かった。。。
ちなみに、豊田市美術館のパンフレット置き場に置いてある奈良美智展のパンフレットは裏面がそのままポスターになるという素敵な裏商品(無料)なのでぜひ手に取ってもらいたい。
我が家では額に入れてポスター化する予定。
奈良美智、30年分の卒業制作
1987年、県立芸大の大学院から旅立ってちょうど30年目の2017年。この展覧会自体が自分にとっての遅すぎる卒業制作のような気もする。それは、これから作家としての自信と誇りを持って生きていくための決意表明でもあるのだ。
奈良さんいわく、「これだけの回顧展的なものはもう日本ではやらないだろう」との事(twitterで言ってた)。
会期も残りわずかだが、ぜひ現代アート好きな方は足を運んでもらえればと思う。
↓展示風景素敵
@michinara3さんのツイート: https://twitter.com/michinara3/status/909017864895524864?s=09
追伸: 豊田市美術館すごい
豊田市美術館初めて行きましたが、建物すごいな。(写真が曇り空すぎる、、、)
また別記事で書くか。